製造業向け 是正処置報告書テンプレート
是正処置報告書は、起きてしまった不適合について、原因を調べて同じことが起きないようにするための書類です。
品質マネジメントシステムの規格では、不適合に対して、その原因を除去するための処置の必要性を評価し、必要な処置を実施し、その有効性をレビューすることが求められています。
このテンプレートは、応急処置と恒久対策を分けて書き、効果の確認まで残せる形にしたものです。
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このテンプレートは誰向けですか
- 「注意する」で終わらない対策を立てたい方
- 発生と流出の原因を分けて分析したい方
- 効果の確認まで1枚で残したい方
どのような場面で使いますか
不適合品報告書から続けて作成します。応急処置は当日から翌日、恒久対策は1か月以内を目安にします。
含まれる項目
このテンプレートには、次の項目が入っています。不要な項目は削除して構いません。
- 発生した事象
- 関連する報告番号
- 発生日・発見日
- 客先への流出
- 応急処置1
- 実施日
- 応急処置2
- 発生の原因
- なぜそうなっていたか
- 流出の原因
- 恒久対策1
- 担当・期限
- 恒久対策2
- 恒久対策3
- 実施の記録1
- 確認者
- 実施の記録2
- 実施の記録3
- 効果の確認方法
- 確認の予定日
- 効果の確認結果
- 確認日
- 承認
- 承認日
Excel画面のプレビュー
実際のファイルの記入例シートです。
| 是正処置報告書 【記入例】 | |||
| 工場・部署 | ○○製作所 第2工場 | ||
| 報告番号 | CA-2026-009 | ||
| 項目 | 記入欄 | 項目 | 記入欄 |
| 発生した事象 | シャフト SH-20 の外周部に打痕が発生(3本)。最終検査で発見 | 関連する報告番号 | NC-2026-041 |
| 発生日・発見日 | 発生 8/12 頃/発見 8/13 | 客先への流出 | なし |
| 応急処置1 | 当該ロットの出荷を保留し、残り2,397本を全数再検査 | 実施日 | 2026/8/13 |
| 応急処置2 | 不適合の3本を隔離し、廃棄処理 | 実施日 | 2026/8/14 |
ファイル形式
| 形式 | Excel(.xlsx) / PDF(印刷用) |
|---|---|
| 対応 | Microsoft Excel 2016以降 / Googleスプレッドシート / LibreOffice Calc |
| 用紙 | A4に収まるよう印刷範囲を設定済み |
| シート | 説明 / 記入用 / 記入例 / A4印刷用 |
| マクロ | 使用していません |
| ファイルサイズ | Excel 約 13 KB |
| 更新日 | 2026年8月23日 |
| 利用料 | 無料(会員登録は不要です) |
入力方法
- 上部の基本情報を埋めます。工場・部署・報告番号・発行日などの欄を先に入れておくと、後から探すときの手がかりになります。
- 項目を上から順に埋めます。記入例シートに書き方の例が入っています。
- 該当しない項目には「該当なし」と入れます。空欄のままだと、書き忘れなのか該当が無いのかが後から判別できません。
- 提出前に日付と氏名を確認します。この2つが抜けていると差し戻しの原因になります。
- 控えを保存します。ファイル名に日付を入れておくと、後から経過を追えます。
カスタマイズ方法
- 項目の追加・削除は自由です。ロックはかけていないため、自社の運用に合わせて変更できます。
- 提出先から様式の指定がある場合は、指定された様式が優先されます。この様式は、指定が無い場面や下書きとしてお使いください。
- 会社名やロゴを入れる場合は、ヘッダーの行に足してください。印刷範囲は自動で調整されます。
- A4印刷用シートは、手書きで記入する前提で行を高くしてあります。列を増やしたときは、印刷範囲の確認をおすすめします。
利用上の注意
- このテンプレートは、法令が求める記載事項と、実務で求められることが多い項目を整理した参考様式です。特定の団体が定めた様式そのものではありません。
- 提出先から様式や記載事項の指定がある場合は、そちらが優先されます。
- 法令の要件や金額の基準は改正で変わることがあります。判断の前に、所管の官庁等で最新の内容をご確認ください。
書き方と運用のポイント
是正処置報告書に書く項目
是正処置報告書に書く項目は、次の6つです。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 発生した事象 | いつ、何が、どこで起きたか |
| 応急処置 | いま流れているものをどうしたか |
| 原因の分析 | なぜ起きたか(発生の原因と、流出の原因) |
| 恒久対策 | 何を変えるか、いつまでに、誰が |
| 実施の記録 | 実際に行った日と内容 |
| 効果の確認 | いつ、どう確認したか |
原因を、発生の原因と流出の原因に分けて書くと、対策が2方向で出ます。作ってしまった理由と、見つけられなかった理由は別のものです。
原因の分析をどこまで掘るか
原因の分析は、「作業者が注意しなかった」で止めると、対策が「注意する」になります。実務では、次の順で掘っている工場が多くあります。
- 何が起きたかを、事実として並べる
- なぜそうなったかを、仕組みの側から問う
- その仕組みがなぜそうなっていたかを、もう一段問う
ポイントはここです。人の注意にたどり着いたときは、まだ掘り足りない場合が多くあります。注意しなくても起きない形にできないか、という問いに置き換えると、対策が変わります。
応急処置と恒久対策を分ける
応急処置と恒久対策は、目的が違います。
応急処置は、いま流れているものへの対応です。出荷を止める、全数選別する、客先へ連絡する。すぐに行います。
恒久対策は、同じことが起きないようにする対応です。手順を変える、治具を作る、QC工程表の管理方法を変える。時間がかかります。
一般には、応急処置を当日から翌日、恒久対策を1か月以内としている工場が多くあります。期限の欄を分けて持たせておくと、応急処置で終わってしまう状態を防げます。
効果の確認をいつ行うか
是正処置は、対策を実施して終わりではありません。効果があったかどうかを確認する必要があります。
実務では、次の形をとっている工場が多くあります。
- 対策の実施から3か月後を目安に確認する
- 同じ不適合の発生件数を、対策の前後で比べる
- 確認した結果を、同じ報告書に書き足す
3つ目が効いてきます。別の紙にすると、対策と結果が離れてしまいます。1枚の下に確認欄を置いておくと、経過が1枚で読めます。
よくある質問
客先から是正処置を求められた場合も同じ様式で書けますか。
客先が様式を指定する場合は、そちらで提出する形になります。社内の記録として自社の様式を併用し、内容を同じにしておくと、後から経過を追えます。
効果が確認できなかった場合はどうしますか。
対策が原因に届いていなかった可能性があるため、原因の分析からやり直す形になります。報告書に「効果なし」と書いて、新しい報告書につなげる運用にしている工場もあります。