製造業向け 安全衛生教育記録テンプレート
安全衛生教育・特別教育 記録は、誰がどの教育を受けたかを残す書類です。
製造業で問題になりやすいのは、特別教育を受けないまま作業に就いている状態です。本人にも周囲にも自覚が無いまま続くことがあり、災害が起きたときにはじめて分かる形になります。
このテンプレートは、教育の実施記録と、人ごとの受講状況の両方を1つのファイルで見られる形にしたものです。
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このテンプレートは誰向けですか
- 特別教育を社内で実施している方
- 未受講のまま作業に就いている人を見つけたい方
- 配置転換のときに資格を確かめたい方
どのような場面で使いますか
教育1回につき1枚。科目ごとの時間を埋め、受講状況の一覧へ反映する形です。
含まれる項目
このテンプレートには、次の項目が入っています。不要な項目は削除して構いません。
- 科目
- 学科/実技
- 定められた時間
- 実施時間
- 実施日
- 講師
- 使用した教材
- 受講者(氏名)
Excel画面のプレビュー
実際のファイルの記入例シートです。
| 安全衛生教育・特別教育 記録 【記入例】 | |||||||
| 事業場名 | ○○製作所 第1工場 | ||||||
| 教育の区分 | 特別教育(アーク溶接等の業務) | ||||||
| 科目 | 学科/実技 | 定められた 時間 | 実施 時間 | 実施日 | 講師 | 使用した教材 | 受講者(氏名) |
| アーク溶接等に関する知識 | 学科 | 1時間 | 1時間 | 2026/08/05 | 大村 悟 | テキスト「アーク溶接特別教育」 | 西野 亮/佐久間 春 |
| アーク溶接装置に関する基礎知識 | 学科 | 3時間 | 3時間 | 2026/08/05 | 大村 悟 | 同上 | 西野 亮/佐久間 春 |
| 作業の方法に関する知識 | 学科 | 6時間 | 6時間 | 2026/08/06 | 安全衛生協会 講師 | 同上 | 西野 亮/佐久間 春 |
| 関係法令 | 学科 | 1時間 | 1時間 | 2026/08/06 | 大村 悟 | 同上・法令抜粋 | 西野 亮/佐久間 春 |
ファイル形式
| 形式 | Excel(.xlsx) / PDF(印刷用) |
|---|---|
| 対応 | Microsoft Excel 2016以降 / Googleスプレッドシート / LibreOffice Calc |
| 用紙 | A4に収まるよう印刷範囲を設定済み |
| シート | 説明 / 記入用 / 記入例 / A4印刷用 |
| マクロ | 使用していません |
| ファイルサイズ | Excel 約 13 KB |
| 更新日 | 2026年8月23日 |
| 利用料 | 無料(会員登録は不要です) |
入力方法
- 上部の基本情報を埋めます。事業場名・教育の区分・実施年月日などの欄を先に入れてください。
- 使わない列を削除します。自社で記入しない項目は、残しておくと空欄が並ぶだけになります。
- 1行に1件ずつ記入します。記入例シートを見ながら書くと、書き方が揃います。
- 気づいたことは備考に残します。後から見返したときに、数字だけでは分からない事情が伝わります。
- 区切りのよいところでファイルを分けて保存します。月ごと・工事ごとに分けると、後から探せます。
カスタマイズ方法
- 項目の追加・削除は自由です。ロックはかけていないため、自社の運用に合わせて変更できます。
- 提出先から様式の指定がある場合は、指定された様式が優先されます。この様式は、指定が無い場面や下書きとしてお使いください。
- 会社名やロゴを入れる場合は、ヘッダーの行に足してください。印刷範囲は自動で調整されます。
- A4印刷用シートは、手書きで記入する前提で行を高くしてあります。列を増やしたときは、印刷範囲の確認をおすすめします。
利用上の注意
- 労働安全衛生法第59条は、労働者を雇い入れたとき、作業内容を変更したときの安全衛生教育を事業者に求めています。危険または有害な業務に就かせるときは、特別の教育を行うこととされ、労働安全衛生規則第38条は、特別教育の記録を3年間保存することを定めています。
- このテンプレートは、法令が求める記載事項と、実務で求められることが多い項目を整理した参考様式です。特定の団体が定めた様式そのものではありません。
- 提出先から様式や記載事項の指定がある場合は、そちらが優先されます。
- 法令の要件や金額の基準は改正で変わることがあります。判断の前に、所管の官庁等で最新の内容をご確認ください。
書き方と運用のポイント
安全衛生教育の3つの場面
安全衛生教育は、行う場面によって分かれています。
| 場面 | 対象 | 内容 |
|---|---|---|
| 雇入れ時 | 新しく雇い入れた労働者 | 機械の取扱い、安全装置、作業手順、事故時の措置など |
| 作業内容の変更時 | 配置転換した労働者 | 新しい作業についての同様の内容 |
| 危険有害業務に就くとき | その業務に就く労働者 | 業務ごとに定められた特別教育 |
雇入れ時の教育は、パートやアルバイトを含めて求められます。短時間の勤務であっても、教育の対象から外れる形にはなりません。
特別教育が必要になる主な業務
特別教育が必要な業務は、労働安全衛生規則で定められています。製造業でよく該当するのは、次のものです。
- アーク溶接等の業務
- 研削といしの取替え、または取替え時の試運転の業務
- 動力プレスの金型・シャーの刃部等の取付け、取外し、調整の業務
- 最大荷重1トン未満のフォークリフトの運転
- つり上げ荷重5トン未満のクレーンの運転
- つり上げ荷重1トン未満の玉掛けの業務
- 粉じん作業に係る業務、有機溶剤や特定化学物質を扱う一部の業務
荷重や出力による線引きがあるため、自社の設備がどちらに該当するかを確かめる形になります。線を超えると、特別教育ではなく技能講習が必要になる業務もあります。
技能講習との違い
特別教育と技能講習は、混同されやすい2つです。
| 特別教育 | 技能講習 | |
|---|---|---|
| 実施できる者 | 事業者(自社で行える) | 登録教習機関 |
| 対象 | 一定の規模より小さい機械の業務など | それを超える規模の業務など |
| 記録 | 事業者が3年間保存 | 修了証が本人に交付される |
自社で行えるのは特別教育の方です。技能講習は外部の機関で受ける形になり、修了証の写しを台帳で管理しておくと、資格の確認が早くなります。
記録に残す項目
特別教育の記録に残す項目は、規則で示されています。実務で共通して残されているのは、次の内容です。
- 実施年月日
- 教育の科目と内容(学科・実技の別と時間数)
- 受講者の氏名
- 講師の氏名と所属
- 使用した教材
科目ごとの時間数は、業務ごとに定められています。定められた時間に足りていないと、教育を行ったことにならない形になります。
未受講の人を見つける
記録を実施回ごとに残すだけでは、誰が受けていないかが分かりません。
多くの工場では、次の2つを持っています。
- 実施記録(1回の教育につき1枚)
- 受講状況の一覧(人 × 教育の種類のマス目)
一覧の方は、配置転換のときに確認する形になります。ポイントはここです。作業を割り当てる前に一覧を見る運用にすると、未受講のまま就かせる形を防げます。
記録の保存
特別教育の記録は、3年間保存することとされています。雇入れ時・作業内容変更時の教育について保存期間の定めはありませんが、実施したことを示せるよう残しておく形が一般的です。
年度ごとにまとめて綴じ、受講状況の一覧は最新版を手元に置いておくと、両方の役割を保てます。
よくある質問
雇入れ時教育は何時間行えばよいですか。
時間数が一律に定められているものではありません。定められた項目について、作業の内容に応じて必要な教育を行う形になります。省略できる項目の扱いは、所轄の労働基準監督署にご確認ください。
特別教育を自社で行えますか。
事業者が行うこととされているため、社内で実施できます。定められた科目と時間を満たし、その内容を教えられる講師を立てる形になります。外部の機関に委託する方法もあります。
派遣で来ている方の教育は誰が行いますか。
雇入れ時教育は派遣元、危険有害業務の特別教育は派遣先が行うこととされている場合があります。実際の取扱いは、派遣元と派遣先の間で確認する形になります。