製造業向け 是正処置報告書テンプレート
是正処置報告書は、起きてしまった不適合について、原因を調べて同じことが起きないようにするための書類です。
品質マネジメントシステムの規格では、不適合に対して、その原因を除去するための処置の必要性を評価し、必要な処置を実施し、その有効性をレビューすることが求められています。
このテンプレートは、応急処置と恒久対策を分けて書き、効果の確認まで残せる形にしたものです。
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このテンプレートは誰向けですか
- 「注意する」で終わらない対策を立てたい方
- 発生と流出の原因を分けて分析したい方
- 効果の確認まで1枚で残したい方
どのような場面で使いますか
不適合品報告書から続けて作成します。応急処置は当日から翌日、恒久対策は1か月以内を目安にします。
含まれる項目
このテンプレートには、次の項目が入っています。不要な項目は削除して構いません。
- 発生した事象
- 関連する報告番号
- 発生日・発見日
- 客先への流出
- 応急処置1
- 実施日
- 応急処置2
- 発生の原因
- なぜそうなっていたか
- 流出の原因
- 恒久対策1
- 担当・期限
- 恒久対策2
- 恒久対策3
- 実施の記録1
- 確認者
- 実施の記録2
- 実施の記録3
- 効果の確認方法
- 確認の予定日
- 効果の確認結果
- 確認日
- この件の完了日
- 完了を確認した人
Excel画面のプレビュー
実際のファイルの記入例シートです。
| 是正処置報告書 | ||
| この表について | 不適合の原因を調べて再発を防ぐための様式です。応急処置と恒久対策を分けて書き、効果の確認まで残します。 | |
| シート構成 | 記入用 … パソコンで入力して使うシート(空欄) 記入例 … 書き方の見本 A4印刷用 … 印刷して手書きで使うシート。A4の1ページに収まります | |
| 使い方 | 1. 原因は、発生の原因と流出の原因に分けて書きます 2. 応急処置と恒久対策で、期限の欄を分けて持たせます 3. 効果の確認は同じ報告書に書き足し、対策と結果を1枚で読める形にします 4. 上から6つの区画に分かれています。区画ごとに書く人が変わり、空いている区画があってよい形です 5. 効果の確認結果と完了日が空のものは、まだ終わっていない是正処置です 6. 月に一度、完了日が空いている件だけを数えると、途中で止まっているものが見えます | |
| この用紙の使い方(書き始める前に読む) | 目の前の品物をどうするかは不適合品報告書に書く。この用紙は「同じことを二度起こさない」ためのもの。 上から順に6つの区画に分かれている。区画ごとに書く人が変わる。空いている区画があってよい。 応急処置と恒久対策は必ず分けて書く。応急処置だけで閉じない。 原因は「発生の原因」と「流出の原因」に分ける。片方だけを直すと、また出て、また気づけない。 効果の確認日を決めてから対策に入る。確認結果が空のものは、まだ終わっていない。 | |
| 更新日 | 2026-09-15 | |
| 配布元 | 商い屋 製造(https://seizo.akinaiya.com) | |
| 【免責】本様式は一般的な項目を整理した参考資料です。法令で定められた様式そのものではありません。必要な記載事項・保存期間・提出先は、事業の種類・規模・所管行政庁の運用により異なります。実際の義務内容は所管行政庁または専門家にご確認ください。 | ||
| 是正処置報告書 | |||
| 工場・部署 | |||
| 報告番号 | |||
| 発行日 | |||
| 発行者 | |||
| 項目 | 記入欄 | 項目 | 記入欄 |
| ① 起きたことを書く(発見した人・品質担当) | |||
| 発生した事象 | 関連する報告番号 | ||
| 発生日・発見日 | 客先への流出 | ||
| ② 応急処置(いま現場にあるものを、その場でどうしたか) | |||
| 応急処置1 | 実施日 | ||
| 応急処置2 | 実施日 | ||
| ③ 原因を調べる(品質担当/発生の原因と流出の原因を分ける) | |||
| 発生の原因 | なぜそうなっていたか | ||
| 流出の原因 | なぜそうなっていたか | ||
| ④ 恒久対策を決める(担当と期限を入れる) | |||
| 恒久対策1 | 担当・期限 | ||
| 恒久対策2 | 担当・期限 | ||
| 恒久対策3 | 担当・期限 | ||
| ⑤ 実施の記録(対策をやった人が書く) | |||
| 実施の記録1 | 確認者 | ||
| 実施の記録2 | 確認者 | ||
| 実施の記録3 | 確認者 | ||
| ⑥ 効果の確認と完了(ここが埋まって初めて終わり) | |||
| 効果の確認方法 | 確認の予定日 | ||
| 効果の確認結果 | 確認日 | ||
| この件の完了日 | 完了を確認した人 | ||
| 起票者 | 確認(品質保証課長) | 承認(工場長) | |
| 備考 | |||
| 商い屋 製造 https://seizo.akinaiya.com (2026-09-15 版) | |||
| 是正処置報告書 【記入例】 | |||
| 工場・部署 | ○○製作所 第2工場 | ||
| 報告番号 | CA-2026-009 | ||
| 発行日 | 2026年8月14日 | ||
| 発行者 | 品質保証 森田 修 | ||
| 項目 | 記入欄 | 項目 | 記入欄 |
| ① 起きたことを書く(発見した人・品質担当) | |||
| 発生した事象 | シャフト SH-20 の外周部に打痕が発生(3本)。最終検査で発見 | 関連する報告番号 | NC-2026-041 |
| 発生日・発見日 | 発生 8/12 頃/発見 8/13 | 客先への流出 | なし |
| ② 応急処置(いま現場にあるものを、その場でどうしたか) | |||
| 応急処置1 | 当該ロットの出荷を保留し、残り2,397本を全数再検査 | 実施日 | 2026/8/13 |
| 応急処置2 | 不適合の3本を隔離し、廃棄処理 | 実施日 | 2026/8/14 |
| ③ 原因を調べる(品質担当/発生の原因と流出の原因を分ける) | |||
| 発生の原因 | 研磨工程から検査工程への運搬コンテナに仕切りがなく、製品同士が接触する状態だった | なぜそうなっていたか | 前年の工程変更時に、運搬方法を見直していなかった |
| 流出の原因 | 研磨工程の出口で外観を見る手順が無く、最終検査まで気づけなかった | なぜそうなっていたか | QC工程表で研磨工程の管理特性が寸法のみだった |
| ④ 恒久対策を決める(担当と期限を入れる) | |||
| 恒久対策1 | 運搬コンテナに仕切り(樹脂製セパレータ)を導入し、製品同士が接触しない構造にする | 担当・期限 | 製造技術 高木/2026/8/29 |
| 恒久対策2 | QC工程表の工程50に外観の管理特性を追加し、20本ごとの目視確認を入れる | 担当・期限 | 品質保証 森田/2026/8/22 |
| 恒久対策3 | 同じ運搬方法をとっている他の3品番についても、コンテナを変更する | 担当・期限 | 製造技術 高木/2026/9/12 |
| ⑤ 実施の記録(対策をやった人が書く) | |||
| 実施の記録1 | 8/27 セパレータ40個を導入。全ラインで運用開始 | 確認者 | 高木 亮 |
| 実施の記録2 | 8/20 QC工程表を第3版に改訂。作業標準書も同時に改訂 | 確認者 | 森田 修 |
| 実施の記録3 | 9/10 他3品番のコンテナ変更を完了 | 確認者 | 高木 亮 |
| ⑥ 効果の確認と完了(ここが埋まって初めて終わり) | |||
| 効果の確認方法 | 打痕による不適合の発生件数を、対策前3か月と対策後3か月で比較する | 確認の予定日 | 2026/11/30 |
| 効果の確認結果 | (11/30に記入する) | 確認日 | |
| この件の完了日 | (効果を確認してから記入する) | 完了を確認した人 | |
| 起票者 | 確認(品質保証課長) | 承認(工場長) | |
| 森田 修 | 大石 一夫 | 大石 一夫 | |
| 備考 | |||
| 対策前3か月の打痕による不適合は4件。対策後の件数を11月末に集計して比較する。 | |||
| 商い屋 製造 https://seizo.akinaiya.com (2026-09-15 版) | |||
| 是正処置報告書 | |||
| 工場・部署 | |||
| 報告番号 | |||
| 発行日 | |||
| 発行者 | |||
| 項目 | 記入欄 | 項目 | 記入欄 |
| ① 起きたことを書く(発見した人・品質担当) | |||
| 発生した事象 | 関連する報告番号 | ||
| 発生日・発見日 | 客先への流出 | ||
| ② 応急処置(いま現場にあるものを、その場でどうしたか) | |||
| 応急処置1 | 実施日 | ||
| 応急処置2 | 実施日 | ||
| ③ 原因を調べる(品質担当/発生の原因と流出の原因を分ける) | |||
| 発生の原因 | なぜそうなっていたか | ||
| 流出の原因 | なぜそうなっていたか | ||
| ④ 恒久対策を決める(担当と期限を入れる) | |||
| 恒久対策1 | 担当・期限 | ||
| 恒久対策2 | 担当・期限 | ||
| 恒久対策3 | 担当・期限 | ||
| ⑤ 実施の記録(対策をやった人が書く) | |||
| 実施の記録1 | 確認者 | ||
| 実施の記録2 | 確認者 | ||
| 実施の記録3 | 確認者 | ||
| ⑥ 効果の確認と完了(ここが埋まって初めて終わり) | |||
| 効果の確認方法 | 確認の予定日 | ||
| 効果の確認結果 | 確認日 | ||
| この件の完了日 | 完了を確認した人 | ||
| 起票者 | 確認(品質保証課長) | 承認(工場長) | |
| 備考 | |||
| 商い屋 製造 https://seizo.akinaiya.com (2026-09-15 版) | |||
ファイル形式
| 形式 | Excel(.xlsx) / PDF(印刷用) |
|---|---|
| 対応 | Microsoft Excel 2016以降 / Googleスプレッドシート / LibreOffice Calc |
| 用紙 | A4に収まるよう印刷範囲を設定済み |
| シート | 説明 / 記入用 / 記入例 / A4印刷用 |
| マクロ | 使用していません |
| ファイルサイズ | Excel 約 14 KB |
| 更新日 | 2026年9月15日 |
| 利用料 | 無料(会員登録は不要です) |
入力方法
- 上部の基本情報を埋めます。工場・部署・報告番号・発行日などの欄を先に入れておくと、後から探すときの手がかりになります。
- 項目を上から順に埋めます。記入例シートに書き方の例が入っています。
- 該当しない項目には「該当なし」と入れます。空欄のままだと、書き忘れなのか該当が無いのかが後から判別できません。
- 提出前に日付と氏名を確認します。この2つが抜けていると差し戻しの原因になります。
- 控えを保存します。ファイル名に日付を入れておくと、後から経過を追えます。
カスタマイズ方法
- 項目の追加・削除は自由です。ロックはかけていないため、自社の運用に合わせて変更できます。
- 提出先から様式の指定がある場合は、指定された様式が優先されます。この様式は、指定が無い場面や下書きとしてお使いください。
- 会社名やロゴを入れる場合は、ヘッダーの行に足してください。印刷範囲は自動で調整されます。
- A4印刷用シートは、手書きで記入する前提で行を高くしてあります。列を増やしたときは、印刷範囲の確認をおすすめします。
利用上の注意
- このテンプレートは、法令が求める記載事項と、実務で求められることが多い項目を整理した参考様式です。特定の団体が定めた様式そのものではありません。
- 提出先から様式や記載事項の指定がある場合は、そちらが優先されます。
- 法令の要件や金額の基準は改正で変わることがあります。判断の前に、所管の官庁等で最新の内容をご確認ください。
書き方と運用のポイント
是正処置報告書に書く項目
是正処置報告書に書く項目は、次の6つです。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 発生した事象 | いつ、何が、どこで起きたか |
| 応急処置 | いま流れているものをどうしたか |
| 原因の分析 | なぜ起きたか(発生の原因と、流出の原因) |
| 恒久対策 | 何を変えるか、いつまでに、誰が |
| 実施の記録 | 実際に行った日と内容 |
| 効果の確認 | いつ、どう確認したか |
原因を、発生の原因と流出の原因に分けて書くと、対策が2方向で出ます。作ってしまった理由と、見つけられなかった理由は別のものです。
原因の分析をどこまで掘るか
原因の分析は、「作業者が注意しなかった」で止めると、対策が「注意する」になります。実務では、次の順で掘っている工場が多くあります。
- 何が起きたかを、事実として並べる
- なぜそうなったかを、仕組みの側から問う
- その仕組みがなぜそうなっていたかを、もう一段問う
ポイントはここです。人の注意にたどり着いたときは、まだ掘り足りない場合が多くあります。注意しなくても起きない形にできないか、という問いに置き換えると、対策が変わります。
応急処置と恒久対策を分ける
応急処置と恒久対策は、目的が違います。
応急処置は、いま流れているものへの対応です。出荷を止める、全数選別する、客先へ連絡する。すぐに行います。
恒久対策は、同じことが起きないようにする対応です。手順を変える、治具を作る、QC工程表の管理方法を変える。時間がかかります。
一般には、応急処置を当日から翌日、恒久対策を1か月以内としている工場が多くあります。期限の欄を分けて持たせておくと、応急処置で終わってしまう状態を防げます。
効果の確認をいつ行うか
是正処置は、対策を実施して終わりではありません。効果があったかどうかを確認する必要があります。
実務では、次の形をとっている工場が多くあります。
- 対策の実施から3か月後を目安に確認する
- 同じ不適合の発生件数を、対策の前後で比べる
- 確認した結果を、同じ報告書に書き足す
3つ目が効いてきます。別の紙にすると、対策と結果が離れてしまいます。1枚の下に確認欄を置いておくと、経過が1枚で読めます。
誰がどこを書くのかを、用紙の中で分ける
是正処置報告書は、1人で書き切る書類ではありません。この様式は、上から6つの区画に分かれています。
| 区画 | 内容 | 書く人 |
|---|---|---|
| ① | 起きたこと | 発見した人・品質担当 |
| ② | 応急処置 | その場で対応した人 |
| ③ | 原因(発生と流出) | 品質担当 |
| ④ | 恒久対策と担当・期限 | 品質担当・対策の担当 |
| ⑤ | 実施の記録 | 対策をやった人 |
| ⑥ | 効果の確認と完了 | 確認した人 |
空いている区画があってよい形にします。全部埋まらないと出せない様式にすると、起票そのものが遅れます。
終わっていない是正処置を見つける
いちばん下に「この件の完了日」と「完了を確認した人」の欄を置いています。
効果の確認結果と完了日が空のものは、まだ終わっていない是正処置です。月に一度、完了日が空いている件だけを数えると、途中で止まっているものが見えます。件数を数えるだけなので、担当を集めなくてもできます。
よくある質問
客先から是正処置を求められた場合も同じ様式で書けますか。
客先が様式を指定する場合は、そちらで提出する形になります。社内の記録として自社の様式を併用し、内容を同じにしておくと、後から経過を追えます。
効果が確認できなかった場合はどうしますか。
対策が原因に届いていなかった可能性があるため、原因の分析からやり直す形になります。報告書に「効果なし」と書いて、新しい報告書につなげる運用にしている工場もあります。