製造業の品質報告書の書き方|原因と対策の示し方
公開 2026年9月3日/更新 2026年10月3日
目次11項目
- 1製造業の品質報告書とは何を伝える書類か
- 範囲を先に伝える
- 原因を発生と流出に分ける
- 対策の確認まで書く
- 2製造業の品質報告書に書く順序
- 事実と推測を分けて書く
- 数量を確定させて書く
- 図と写真を添える
- 3製造業の品質報告書で原因をどう示すか
- 再現を試みる
- 注意力を原因にしない
- 原因と対策を1対1にする
- 4製造業の品質報告書の対策の書き方
- 間違えられない形にする
- 検査の追加は流出の対策として書く
- 期限と担当を書く
- 5製造業の品質報告書で範囲と数量を確定させる
- 先に止めてから数える
- 出荷済みと未出荷を分けて書く
- 同じ条件で作った分まで広げる
- 6製造業の品質報告書とお詫び文の使い分け
- お詫び文は短く早く出す
- 窓口を1つにする
- 期限を守れないときは連絡する
- 7製造業の品質報告書を期限までに出す段取り
- 受領の連絡を当日に返す
- 一次と最終に分けて出す
- 遅れるときは前に連絡する
- 8製造業の品質報告書を社内の記録とつなげる
- 番号でひもづける
- 出した内容の控えを残す
- 水平展開の結果を残す
- 9製造業の品質報告書にかかわる最近の動き(2026年10月時点)
- 10製造業の品質報告書に出てくる用語
- 11製造業の品質報告書と一緒に押さえておきたいこと
- 書き方とフォーマットは顧客の指定を先に確かめる
- 消費者向けの製品は国への報告も確かめる
- 外注先が原因のときは受入の記録を添える
顧客から不具合の指摘を受けたとき、原因が分かるまで報告を待つことがあります。その間、相手は何も分からない状態で待つことになります。調べている最中でも、分かっている範囲だけは先に伝えられます。
一般には、影響の範囲と応急の処置を先に出し、原因と対策は後から出します。分かっていないことを分かっていないと書くほうが、後で食い違いません。
とはいえ、範囲が確定していないまま数字を出すと、後から広がることがあります。
ポイントはここです。製造業の品質報告書は、分かっている範囲と時期を先に示すことで信頼につながります。
ここでは、何を伝える書類なのか、書く順序、原因の示し方、そして期限までに出す段取りまでを順に整理します。
製造業の品質報告書とは何を伝える書類か
製造業の品質報告書は、不具合について顧客に説明する書類です。事実、原因、対策の3つで組み立てます。
- 何が起きた内容と範囲
- なぜ起きた発生と流出の原因
- どう防ぐ対策と確認
3つのうち、最初に求められるのは範囲です。そのうえで、原因と対策は調べてから示します。
範囲を先に伝える
顧客がまず知りたいのは、どこまで影響するかです。自分たちの手元にある品物が対象かどうか。
範囲をロットと数量で示すと、次の手が打てます。
原因を発生と流出に分ける
なぜ作られたのかと、なぜ検査で止まらなかったのか。この2つは別の問題です。
そのうえで、両方に対策が要ります。発生を防ぐ対策だけでは、別の原因で出たときに流出します。
分けて書くと、対策も2つ出てきます。
対策の確認まで書く
対策を書いただけでは、効いたかどうかが分かりません。どの期間、何を見て確かめるかを書きます。
そのうえで、確認の結果を報告する予定も添えます。1か月後に結果を報告する、といった形です。
確認まで書いてあると、報告が閉じます。
製造業の品質報告書に書く順序
製造業の品質報告書は、状況と範囲を先に、原因と対策を後に置きます。経緯から書き始めると、知りたいことが後ろに来ます。
- 1 発生の状況 いつ何がどれだけ
- 2 影響の範囲 ロットと出荷先
- 3 応急の処置 すでに行ったこと
- 4 原因 発生と流出に分けて
- 5 対策 恒久の対策と時期
- 6 確認と展開 有効性と水平展開
上から3つが早く分かる部分です。そのうえで、下の3つは調べてから書きます。
| 項目 | 書く内容 | 気をつけるところ |
|---|---|---|
| 発生の状況 | 日時と内容と数量 | 顧客の連絡内容と合わせる |
| 影響の範囲 | ロットと出荷先 | 未出荷分も分ける |
| 応急の処置 | 選別・代替品・停止 | 実施した日を書く |
| 発生の原因 | なぜ作られたか | 推測と事実を分ける |
| 流出の原因 | なぜ止まらなかったか | 検査の条件を書く |
| 恒久の対策 | 何をいつまでに | 担当も書く |
| 有効性の確認 | 見る期間と方法 | 報告の予定も |
| 水平展開 | 他の製品への確認 | 該当なしも書く |
右の列は、実務でつまずきやすい点です。そのうえで、水平展開は該当なしの場合も書いておきます。
事実と推測を分けて書く
原因を調べている途中で報告を出すことがあります。そのとき、推測を事実のように書かないようにします。
そのうえで、「現在調査中」と書く形にします。後から違っていた場合、報告全体の信頼が下がります。
分かっていることと、調べていることを分けます。
数量を確定させて書く
数量が後から増えると、対応が後手に回ります。確定するまでは、その旨を書いておきます。
そのうえで、確定した時点で改めて連絡します。「現時点で判明している数量」という書き方にします。
数字を出すときは、根拠も添えます。
図と写真を添える
不具合の状態を、文章だけで伝えるのは難しくなります。写真があると、状態が伝わります。
写真を良品と並べて添えると、状態が伝わります。
製造業の品質報告書で原因をどう示すか
製造業の品質報告書に書く原因は、手を打てるところまで掘ります。掘り足りないと、対策も浅くなります。
- 発生した原因を工程まで特定したか はい次へ いいえ再現を試みる
- 流出した原因を検査まで特定したか はい次へ いいえ検査の条件を確かめる
- 手を打てる原因になっているか はい次へ いいえもう一段掘る
- 対策が原因に対応しているか はい示せる形 いいえ対応を見直す
原因と対策が1対1で対応しているかを確かめる
4つを順に確かめると、示せる形になります。そのうえで、最後の対応が取れているかを見ます。
再現を試みる
原因が絞れないとき、同じ条件で作ってみます。再現すれば、その条件が原因の候補になります。
そのうえで、再現しない場合は別の要因を探します。材料のロット、温度、担当者、時間帯。
再現の試みも、報告書に書いておきます。
注意力を原因にしない
「作業者が確認しなかった」で止めると、対策が浅くなります。なぜ確認できなかったのかを掘ります。
注意力で止めると、対策も注意になります。
原因と対策を1対1にする
原因を3つ挙げて、対策が1つでは対応が取れていません。それぞれの原因に対策を付けます。
そのうえで、対応が分かる形で並べます。原因の欄と対策の欄を、横に並べる形です。
読む側が、対応を目で追えます。
製造業の品質報告書の対策の書き方
製造業の品質報告書に書く対策には、効き方の順序があります。効果が続くものから当たると、再発が減ります。
- 仕組みで防ぐ間違えられない形にする
- 設備で防ぐ治具やセンサー
- 手順を変える順序や条件の変更
- 検査を追加する流出を止める対策
- 注意を促す対策とは読まれにくい
上の2つは、人が変わっても効きます。一方で、いちばん下は対策として受け取られません。
間違えられない形にする
そもそも間違えられない構造にすると、注意が要りません。逆には入らない形、間違えると次に進めない仕組み。
そのうえで、治具の形を変える方法があります。向きが違うと入らない、位置が合わないと固定できない。
費用はかかりますが、効果が続きます。
検査の追加は流出の対策として書く
検査を増やしても、不具合が出ること自体は変わりません。流出を防ぐ対策になります。
検査の追加は流出の対策として書きます。
期限と担当を書く
対策に期限と担当が無いと、実施されたかを確認できません。何をいつまでに、誰が行うか。
そのうえで、暫定の対策と恒久の対策を分けます。暫定はすぐに実施し、恒久は時間をかけて進めます。
それぞれに期限を書いておきます。
製造業の品質報告書で範囲と数量を確定させる
範囲を確定させるには、止めることと数えることの順序が要ります。数えている間に出荷されると、範囲が広がります。
- 不具合のロットが特定できたか はい次へ いいえ検査記録から絞る
- 同じ条件で作った分を洗い出したか はい次へ いいえ製造の記録を見る
- 出荷済みと未出荷を分けたか はい次へ いいえ出荷の記録と突き合わせる
- 在庫と仕掛かりを止めたか はい範囲が確定した形 いいえ先に止める
止めることを先に、数えることを後に置く
4つのうち、最後の「止める」を先に行います。そのうえで、落ち着いて数えます。
先に止めてから数える
指摘を受けた時点で、在庫と仕掛かりを止めます。数えている間に流れると、対象が増えます。
先に止めると、範囲が広がりません。
出荷済みと未出荷を分けて書く
すでに出荷した分と、社内にある分では対応が変わります。出荷済みは連絡と回収、未出荷は選別か廃棄。
そのうえで、それぞれの数量を分けて書きます。顧客の側でも、手元にある分の対応が決まります。
出荷済みの分は、いつ何個出したかも書きます。
出荷の記録とロット番号がつながっていると、この作業が早く済みます。そのうえで、複数の顧客に出している場合は、それぞれに連絡します。
つながっていないと、全数を疑うことになります。
同じ条件で作った分まで広げる
指摘されたロットだけが対象とは限りません。同じ材料、同じ設備、同じ条件で作った分も確認します。
そのうえで、確認した範囲を報告書に書きます。どこまで見て、どこは該当しなかったか。
範囲の判断の根拠が示せる形になります。
製造業の品質報告書とお詫び文の使い分け
お詫び文と品質報告書は、出す時期も内容も違います。早く出すものと、調べて出すもので分かれます。
お詫び文
- 短く1枚で
- 謝意と応急の対応
- 窓口と連絡先
- 当日か翌日に出す
品質報告書
- 原因と対策を示す
- 事実と数量を並べる
- 確認と水平展開
- 期限を決めて出す
左は早さ、右は内容が求められます。そのうえで、2つを分けて出す形にします。
お詫び文は短く早く出す
原因が分かるのを待つと、お詫びが遅れます。分かっている範囲と、これからの予定だけを書きます。
早く出すことが、お詫び文の役目になります。
そのうえで、いつまでに詳しい報告を出すかも書きます。待つ側の見通しが立ちます。
長い文章にする必要はありません。
窓口を1つにする
複数の人が対応すると、伝える内容がばらつきます。窓口を1つに決めます。
そのうえで、その担当の連絡先を書いておきます。社内でも、その担当に情報を集める形にします。
問い合わせが来たときに、答えがそろいます。
期限を守れないときは連絡する
報告の期限に間に合わない見込みが立ったら、事前に連絡します。期限を過ぎてから伝えると、対応が悪く見えます。
そのうえで、いつなら出せるかも伝えます。理由も添えると、納得が得られやすくなります。
黙って遅れるのが、いちばん信頼を損ねます。
製造業の品質報告書を期限までに出す段取り
報告は、段階を追って出します。すべてが分かるのを待つと、最初の連絡が遅れます。
- 当日受領の連絡
- 当日か翌日お詫びと応急の処置
- 数日のうち一次の報告(範囲と処置)
- 取り決めた期限最終の報告(原因と対策)
上から順に、分かっている範囲を出していきます。そのうえで、最終の報告で原因と対策を示します。
受領の連絡を当日に返す
指摘を受けたら、その日のうちに受け取った旨を返します。内容が分からなくても、届いたことは伝えられます。
そのうえで、いつまでに一次の報告を出すかも伝えます。待つ側の不安が減ります。
受領の連絡が無いと、届いたかどうかも分かりません。
一次と最終に分けて出す
一次の報告では、範囲と応急の処置を書きます。原因の調査は継続中である旨を書きます。
そのうえで、最終の報告で原因と対策を示します。調査に時間がかかる場合も、一次で待たせません。
顧客の側では、一次の報告で自分たちの対応が決まります。
一次の報告に、最終の報告の予定日も書きます。そのうえで、その日までに出せるよう段取りします。
調査の途中で分かったことがあれば、追加で連絡する形もあります。
日程が決まっていると、社内の動きも決まります。
遅れるときは前に連絡する
原因が絞れず、期限に間に合わないことがあります。そのときは、期限の前に連絡します。
そのうえで、いまどこまで分かっているかを伝えます。何も進んでいないわけではないことが伝わります。
新しい期限も、あわせて伝えます。
製造業の品質報告書を社内の記録とつなげる
製造業の品質報告書は、社内の記録から作ります。それぞれの書類が、順に動く形になります。
- 1 不適合品報告書 品物の処置を決める
- 2 是正処置報告書 原因をなくす
- 3 品質報告書 顧客に示す
- 4 有効性の確認 効いたかを見る
社内の記録が先に動き、そこから顧客への報告を作ります。そのうえで、有効性の確認まで進めます。
番号でひもづける
不適合品報告書、是正処置報告書、品質報告書。3つを番号でひもづけておきます。
そのうえで、後から経緯を追えます。1つの案件について、どこまで進んだかが分かります。
番号が無いと、書類が散らばります。
出した内容の控えを残す
顧客に出した品質報告書の控えを、社内に残します。何を伝えたかが記録に残ります。
出した控えが残っていると、問い合わせに答えられます。
そのうえで、社内の記録と同じ場所に綴じます。1つの案件の書類が、まとまって見つかります。
出した日付と、送った方法も書いておきます。
後から同じ顧客に別の報告を出すときに、前の報告を確認できます。そのうえで、対策が重なっていないかも見られます。
同じ内容の指摘が繰り返されている場合、前の対策が効いていません。そのため、前の報告を読んでから新しい報告を作ります。
過去の報告を一覧にしておくと、この確認が早く済みます。顧客ごと、時期ごとに並べておきます。
一覧があると、傾向も見えます。
水平展開の結果を残す
同じ原因が他の製品にもある場合、確認した結果を残します。どの製品を確認し、該当したかどうか。
そのうえで、該当なしの場合も書いておきます。確認していないのか、確認して該当しなかったのかが分かります。
顧客への報告にも、この内容を書きます。
製造業の品質報告書にかかわる最近の動き(2026年10月時点)
製造業の品質報告書そのものの書き方を定めた法令は、一般には見当たりません。そのうえで、報告の土台になる品質マネジメントの規格と、外注先との取引の法律、製品事故の報告の仕組みが、ここ数年で動いています。
| 時期 | 動き | 根拠 |
|---|---|---|
| 2023年11月 | 消費者庁と経済産業省が、製品事故の報告と公表の制度を解説する事業者用ハンドブックの2023年版を出した。重大製品事故は、知った日を含めて10日以内に消費者庁へ報告するとされている(消費生活用製品安全法第35条) | 消費者庁・経済産業省 |
| 2024年2月 | ISO 9001:2015 に、気候変動が自社に関係する課題かを決めることを加える追補1が出た | 日本規格協会 |
| 2026年1月1日 | 下請法が「中小受託取引適正化法(取適法)」に改められて施行された。外注先の責めに帰すべき理由がない返品や、受け取った後のやり直しをさせることは、引き続き禁じられている(第5条) | 公正取引委員会・e-Gov法令検索 |
| 2026年5月 | 用語の規格 ISO 9000 の第5版(ISO 9000:2026)が発行された。日本の JIS Q 9000 は改正作業中とされている | 日本規格協会 |
| 2026年9月16日 | ISO 9001 の改訂版(ISO 9001:2026)が発行されたと、認証機関が公表している。2015年版からの移行の期限は2029年9月30日とされている | 認証機関の公表 |
製造業の品質報告書は、外注先から受け取った部品が原因になったときにも書きます。外注先に返品ややり直しを求めるなら、相手の責めに帰すべき理由を示す記録が要ります。受入検査の記録と、品質報告書の原因の欄が、その材料になります。
出典:消費者庁:製品事故情報報告・公表制度の解説 事業者用ハンドブック2023(PDF)、e-Gov法令検索:消費生活用製品安全法、日本規格協会:ISO 9000ファミリーの開発状況(PDF)、公正取引委員会:取適法、LRQA:ISO 9001:2026の発行と移行期間
確認日は2026年10月3日です。規格の本文は日本規格協会、移行の日程は審査を受けている認証機関、取引の法律の扱いは公正取引委員会、製品事故の報告は消費者庁で確かめられます。
製造業の品質報告書に出てくる用語
製造業の品質報告書に出てくる用語は、法令ではなく品質マネジメントの規格や、現場の慣習で使われているものが中心です。顧客と社内で意味がそろっていると、報告の読み違いが減ります。
| 用語 | 意味 | 出典 |
|---|---|---|
| 不適合 | 要求事項を満たしていないこと | JIS Q 9000:2015 |
| 修正 | 見つかった不適合をなくすための処置。例えば手直しや格下げがこれに当たる | JIS Q 9000:2015 |
| 是正処置 | 不適合の原因をなくし、再発を防ぐための処置 | JIS Q 9000:2015 |
| 特別採用 | 要求事項に合っていない製品を、使用したり出荷したりすることを許可すること | JIS Q 9000:2015 |
| 応急処置・暫定処置 | 原因が分かる前に、影響が広がるのを止めるための処置 | 法令上の定義はない |
| 流出原因 | 不適合の品物が、検査で止まらずに出てしまった原因 | 法令上の定義はない |
| 8D レポート | 8つの段で原因と対策をまとめる報告の形式。自動車の取引で指定されることがある | 法令上の定義はない |
| 重大製品事故 | 消費生活用製品の事故のうち、危害が重大なものとして政令の要件に当たるもの | 消費生活用製品安全法第2条第7項 |
ポイントはここです。「修正」は品物の処置、「是正処置」は原因の処置で、品質報告書ではこの2つを別の欄に書きます。なお「品質報告書」で調べると、監査法人が毎年公表する報告書も多く出てきますが、製造業で顧客に出す不具合の報告とは別の書類です。
製造業の品質報告書と一緒に押さえておきたいこと
製造業の品質報告書について調べると、書き方の例やフォーマットはよく見つかります。そのうえで、実務で迷いやすいのは、顧客の様式との合わせ方、国への報告との関係、外注先が原因のときの扱いの3つです。
書き方とフォーマットは顧客の指定を先に確かめる
製造業の品質報告書は、顧客が様式を指定していることがあります。購買の契約書や品質の取り決めに、報告の様式と期限が書かれている形です。
指定があるときは、自社の様式より顧客の様式を優先します。そのうえで、自社の様式の欄が顧客の様式のどこに当たるかを対応表にしておくと、写し替えが早く済みます。
消費者向けの製品は国への報告も確かめる
一般の消費者が使う製品で重大製品事故が起きたときは、製造または輸入の事業者が、知った日を含めて10日以内に消費者庁へ報告するとされています(消費生活用製品安全法第35条)。これは顧客に出す品質報告書とは別の手続きです。
顧客への報告と国への報告は、期限も宛先も違います。部品を納める立場では、完成品の会社とどの情報をいつ渡すかを先に決めておくと、報告がそろいます。対象になるかどうかは、消費者庁の事業者用ハンドブックで確かめられます。
外注先が原因のときは受入の記録を添える
外注先から受け取った部品が原因のとき、品質報告書には外注先での原因と対策も書くことになります。外注先から出てきた報告を、そのまま貼り付ける形も見られます。
そのうえで、受入検査で何を見て、何を見ていなかったかも自社の側で書いておきます。受入の記録が残っていると、取適法で禁じられている責めのない返品ややり直しにあたらないことを示しやすくなります(取適法第5条)。
様式は品質報告書テンプレート、お詫び文からダウンロードできます。社内側の記録は是正処置報告書にまとめています。

よくある質問
品質報告書はいつまでに出すのですか。
顧客から期限を示される場面が多くあります。原因の調査に時間がかかる場合は、一次の報告として発生の状況と応急の処置だけを先に出し、原因と対策は後から出す形が広く使われています。連絡なしに遅れるほうが問題になります。
お詫び文と品質報告書は分けるのですか。
分けて出す形が扱いやすくなります。お詫び文は謝意と応急の対応を短く伝えるもので、品質報告書は原因と対策を示すものです。1枚に混ぜると、どちらの目的も薄くなります。
原因がまだ分からない段階で出す内容は何ですか。
発生の範囲と応急の処置、調査の予定を書く形になります。分からないことを分からないと書いたうえで、いつまでに報告するかを示します。推測を原因として書くと、後から訂正することになります。