製造業の健康診断個人票|保存期間と特殊健診

公開 2026年9月3日/更新 2026年10月3日

商い屋 製造 編集部法令の原文と省庁の資料で確認:2026年10月3日
目次11項目

健康診断の結果を、全員分まとめて5年で捨てている職場があります。一般の健診はそれで足りますが、扱う物質によっては30年間、石綿では40年間の保存が要ります。

一般には、健診の種類ごとに保存の年数が定められています。そのため、まとめて同じ年数で扱うと、足りないものが出ます。

とはいえ、種類ごとに分けて綴じておけば、判断は難しくありません。綴じる段階で分けると、廃棄のときに迷いません。

ポイントはここです。製造業の健康診断個人票は、対象ごとに保存の年数を分けることで足りなくなりません。

ここでは、何を残す記録なのか、健診の種類と対象、保存の年数、そして抜けない仕組みまでを順に整理します。

製造業の健康診断個人票とは何を残す記録か

製造業の健康診断個人票は、受けた健診の結果を人ごとに残す記録です。実施したことと、その結果の両方を示します。

そのうえで、記録の形は定められています。自社で作る場合も、必要な項目を満たす形にします。

  • 誰が氏名と業務
  • いつ実施した年月日
  • 結果検査の項目と所見
本人・実施日・結果の3つを人ごとに残す

3つがそろって、記録として成り立ちます。そのうえで、健診機関から届く結果の用紙をそのまま綴じる形もあります。

実施したことを示す記録になる

健診を実施しても、記録が無ければ確かめようがありません。調査の場で求められるのは、この記録です。

記録が残っていると、実施したことを示せます。

就業上の措置の判断に使う

所見があった人について、働き方を調整することがあります。作業の内容を変える、時間を短くする、配置を変える。

そのうえで、判断の根拠が個人票にあります。どういう所見に対して何をしたかが、つながります。

判断だけが残って根拠が無いと、後から説明できません。

経年の変化が見える

1回の結果だけでは、良いのか悪いのかが判断しにくくなります。何年か並べると、変化の向きが見えます。

そのうえで、特定の物質を扱う人では、この変化が重要になります。少しずつ数値が動いていくことがあります。

人ごとに時系列で綴じておくと、この変化が読めます。

製造業の健康診断の種類と対象

製造業では、複数の種類の健康診断が同時に対象になります。一般の健診に加えて、業務に応じた健診があります。

  • 雇入れ時の健康診断 5雇い入れたとき
  • 定期の健康診断 51年に1回
  • 特定業務従事者 56か月に1回
  • 特殊健康診断 5物質ごとに定め
  • 海外派遣の健康診断 2該当する場合
健康診断の種類と、対象になる場面

上の4つは、多くの製造の職場で該当します。そのうえで、複数に当てはまる人がいます。

種類対象周期の目安
雇入れ時雇い入れた労働者入るとき
定期常時使用する労働者1年に1回
特定業務従事者深夜業などの従事者6か月に1回
有機溶剤有機溶剤業務の従事者定めに従う
特定化学物質対象の業務の従事者定めに従う
粉じん粉じん作業の従事者定めに従う
鉛や電離放射線対象の業務の従事者定めに従う

周期が違うので、まとめて年1回では足りない人がいます。そのうえで、対象を人ごとに整理する必要があります。

交代勤務の人の対象を確かめる

深夜業に従事する人は、特定業務従事者の対象になります。年1回ではなく、6か月に1回の周期です。

そのうえで、交代勤務で夜勤が入る人が該当します。月に何回の夜勤があるかで、判断が分かれます。

勤務表から対象になる人を出しておくと、確かめられます。

扱う物質から特殊健診の対象を出す

特殊健康診断は、扱う物質ごとに定めがあります。使っている物質の一覧から、対象を出します。

扱う物質から対象を出すと、抜けが防げます。

配置が変わったら対象を見直す

工程が変わると、扱う物質も変わります。新しく対象になる健診が出ることがあります。

そのうえで、対象から外れる場合もあります。外れても、過去の記録の保存は続きます。物質によっては、業務を離れたあとも在籍している間は健診を続けることとされています(労働安全衛生法第66条第2項)。

配置の変更のたびに、対象を見直します。

委託先の健診機関と項目を確かめる

健診を委託するとき、実施する項目を伝えます。一般の健診だけを頼んで、特殊健診が抜けることがあります。

そのうえで、対象者の一覧を渡します。誰がどの健診を受けるかを、明確にします。

一覧が無いと、機関側でも判断できません。

特殊健康診断は、実施できる機関が限られることがあります。物質によっては、特別な検査が必要になります。

そのうえで、事前に対応できるかを確かめます。当日になって受けられないと、日程を組み直すことになります。

検査の項目も、定めと合っているかを確かめます。一般の健診の項目だけでは、特殊健診として成り立ちません。

そのうえで、結果の様式も確かめておきます。個人票の様式に合う形で受け取れると、転記が要りません。

費用の負担についても、先に決めておきます。法令に基づく健診の費用は、事業者が負担すべきものと行政の通達で示されています。

そのうえで、受けている時間の扱いも決めます。特殊健康診断を受ける時間は、労働時間として扱うものとされています。

一般の健診については、扱いに幅があります。就業の時間内に受けられるようにするのが、望ましい形です。

そのうえで、社内の規程に書いておきます。決めていないと、部署によって扱いが変わります。

結果を受け取る時期も、確かめておきます。数週間かかる場合、その間に措置の判断ができません。

そのうえで、遅れる場合は事前に分かる形にします。

製造業の健康診断個人票に書く項目

製造業の健康診断個人票は、本人と業務を特定してから結果を並べます。最後に、会社としての判断まで残します。

  1. 1 本人の情報 氏名と生年月日
  2. 2 従事する業務 工程と扱う物質
  3. 3 実施の年月日 受けた日
  4. 4 検査の項目 定められた項目
  5. 5 医師の所見 判定と意見
  6. 6 就業上の措置 会社の判断
本人と業務を特定し、結果から措置の判断まで残す

前半は毎回同じ内容になります。そのうえで、後半が回ごとに積み上がります。

従事する業務を具体的に書く

「製造」とだけ書くと、何の健診が必要かが分かりません。工程の名前と、扱う物質まで書きます。

そのうえで、業務が変わったら書き直します。入ったときの業務のまま残っていることがあります。

この欄が、対象になる健診の判断につながります。

医師の所見を残す

検査の数値だけでなく、医師の判定を残します。異常なし、要観察、要精密検査。

そのうえで、就業に関する意見も受け取ります。異常の所見があった人については、健診の日から3か月以内に医師の意見を聴き、個人票に書くことと定められています(労働安全衛生規則第51条の2)。

意見が無いと、会社としての判断ができません。

就業上の措置の判断を残す

医師の意見を受けて、会社として何をしたかを書きます。措置を取らなかった場合も、その判断を残します。

判断した内容を残すと、後から経緯が追えます。

製造業の健康診断個人票の保存期間

製造業の健康診断個人票は、種類によって保存の年数が違います。長いものでは30年間、石綿の健康診断は40年間になります。

  • 一般の健康診断 60か月 5年間
  • 有機溶剤の健診 60か月 5年間のものがある
  • じん肺の記録 84か月 7年間のものがある
  • 特定化学物質の一部 360か月 30年間のものがある
保存の年数の違い(月数で比較)

いちばん下は、他とけた違いに長くなります。そのうえで、対象になる物質は限られています。

対象ごとに分けて綴じる

全員分をまとめて綴じると、廃棄の判断ができません。種類ごとに分けて綴じておきます。

そのうえで、綴じるファイルに保存の年数を書きます。見た人がすぐ分かる形にします。

分けるのは、綴じるときが最も楽です。

長期の保存が必要なものを別に管理する

30年間の保存は、担当者が何度も代わる長さです。他の書類と同じ場所に置くと、途中で失われます。

長期の分を別に管理すると、代替わりでも残ります。

期限の一覧を年に1回見る

保存の期限を、一覧の表で持ちます。書類ごとに種類、対象、起算の日、期限を並べます。

そのうえで、年に1回まとめて見ます。期限が来たものだけを廃棄します。

一覧が無いと、判断がその都度になります。

製造業の健康診断の結果をどう扱うか

製造業の健康診断の結果は、本人の健康に関する情報です。扱いを決めずに回すと、必要のない人まで見ることになります。

  1. 見る人を限っているか はい次へ いいえ範囲を決める
  2. 鍵のかかる場所に保管しているか はい次へ いいえ保管の場所を変える
  3. 本人に結果を通知したか はい次へ いいえ通知する
  4. 措置の判断を記録したか はい扱えている形 いいえ判断を残す

見る人と保管を限り、本人への通知と判断まで進める

結果を扱う順序

上の2つは、置き方と権限の話です。そのうえで、下の2つは実施した後の作業になります。

見る人を必要な範囲に限る

結果を見る必要があるのは、限られた人です。産業医、衛生管理者、人事の担当。

そのうえで、上司が全員分を見る形は避けます。措置が必要な人について、必要な範囲だけを伝えます。

見る人の範囲を、規程に書いておきます。

鍵のかかる場所に保管する

事務所の棚に、他の書類と一緒に置かれていることがあります。誰でも取り出せる状態になります。

そのうえで、鍵のかかる場所に移します。電子で持つ場合も、開ける人を限ります。

持ち出しの記録を取る形もあります。

本人に結果を通知する

健診の結果は、本人に通知します。所見の有無にかかわらず、全員に伝えることと定められています(労働安全衛生法第66条の6)。

通知した日を残すと、行ったことを示せます。

保管の場所と担当を規程に書く

誰が保管し、どこに置くかを規程に書きます。決めていないと、担当が代わったときに所在が分からなくなります。

そのうえで、鍵の管理者も決めます。鍵が誰でも取れる場所にあると、施錠の意味がありません。

電子で持つ場合は、権限の設定を書きます。共有のフォルダに置くと、範囲が広がります。

そのうえで、アクセスできる人の一覧を持ちます。異動があったときに、外す作業が要ります。

持ち出す場面についても、決めておきます。産業医との面談で使う、監督署の調査で出す。

そのうえで、持ち出しの記録を取ります。戻ってきたことも確かめます。

廃棄の方法も規程に書きます。そのまま捨てると、内容が読める状態で外に出ます。

製造業の健康診断を委員会で扱うとき

製造業の健康診断の結果は、安全衛生委員会でも扱う場面があります。個人の情報と職場の課題を、分けて扱う必要があります。

委員会で扱える形

  • 個人が分からない集計
  • 有所見の割合
  • 職場の課題として
  • 産業医の助言を受ける

扱ってはいけない形

  • 氏名つきの結果
  • 個人の所見の内容
  • 本人の同意なしの共有
  • 評価に使う
個人の情報と職場の課題を分けて扱う

左は集計にした形です。そのうえで、右は個人が特定できる形になります。

集計にして傾向を見る

工程ごと、年代ごとの有所見の割合を出します。個人が分からない形にすると、委員会で扱えます。

そのうえで、人数の少ない工程では特定できてしまいます。まとめる単位を大きくして、分からない形にします。

割合の変化を年ごとに並べると、傾向が見えます。

作業環境の測定とあわせて見る

特定の工程で有所見が多いとき、環境に原因があるかもしれません。作業環境測定の結果と並べて見ます。

そのうえで、産業医の助言を受けます。数値だけでは、判断がつかない部分があります。

環境の改善につながると、健診の結果も変わります。

評価に使わない

健診の結果のような心身の状態の情報は、健康の確保に必要な範囲で集め、その目的の範囲で使うことと定められています(労働安全衛生法第104条)。人事の評価に回すと、本人が正直に受けなくなります。

結果を評価に使わないことを、規程に書いておきます。

そのうえで、本人にもその方針を伝えます。

製造業の健康診断を抜けない仕組みにする

製造業の健康診断は、対象が動くため抜けが起きます。抜ける場面は、だいたい決まっています。

  • 配置の変更対象の健診が変わる
  • 中途の入社雇入れ時が抜ける
  • 周期の違い6か月の対象が抜ける
3つのうち、いちばん多いのは配置の変更での抜け

3つとも、人と対象が動くところで起きます。そのうえで、手続きに組み込むと防げます。

配置の変更の手続きに組み込む

工程を変えるとき、対象になる健診を確かめます。異動の手続きの一覧に、この確認を入れます。

そのうえで、新しく対象になった場合は日程を組みます。次の定期健診まで待つと、間が空きます。

配置の変更の記録と、健診の対象の一覧をつなげます。

中途の入社で雇入れ時を行う

年度の途中で入った人の、雇入れ時の健診が抜けることがあります。定期健診の時期と離れていると、忘れられます。

そのうえで、入社の手続きに組み込みます。労働者名簿を作るのと、同じタイミングです。

3か月以内に受けた健診があれば、それで足りる場合があります。

周期の違う対象を別に管理する

年1回の人と、6か月に1回の人が混ざっていると、抜けます。対象の一覧を、周期ごとに分けて持ちます。

周期の違う対象を別に持つと、抜けません。

未受診の人を追いかける

日程を組んでも、受けない人が出ます。休みだった、忙しかった、受けたくない。

そのうえで、受けていない人の一覧を出します。全体の実施率だけを見ていると、個人が見えません。

受けない理由を確かめて、日程を組み直します。別の日に受けられる仕組みがあると、進みます。

健診を受けることは、労働者の義務でもあります(労働安全衛生法第66条第5項)。そのことを伝えたうえで、受けやすい形を整えます。

製造業の健康診断を次の対策につなげる

製造業の健康診断は、実施して終わりではありません。結果から措置へ、さらに職場の課題へつなげます。

  1. 1 実施 対象ごとに受ける
  2. 2 結果の受領 個人票に残す
  3. 3 本人への通知 結果を伝える
  4. 4 産業医の意見 就業上の措置
  5. 5 措置の実施 配置や時間の調整
  6. 6 委員会で扱う 傾向を職場の課題に
実施から措置と職場の課題まで、1つの流れにする

途中で止まると、実施しただけになります。そのうえで、最後まで進めると職場が変わります。

再検査を追いかける担当を決める

要精密検査の所見が出ても、受けない人がいます。結果を渡して終わりだと、その後が分かりません。

そのうえで、追いかける担当を決めます。受けたかどうかを確かめ、受けていなければ声をかけます。

受診の勧奨を行った記録も残します。

措置の実施を記録に残す

就業上の措置を決めたら、実際に行ったかを残します。決めただけで現場に伝わっていないことがあります。

そのうえで、措置の期間も決めます。いつまで続けるか、いつ見直すか。

見直しの時期に、改めて産業医の意見を受けます。

作業環境の改善につなげる

同じ工程で複数の人に所見が出たとき、環境を見ます。個人の問題として扱うと、次の人にも同じことが起きます。

そのうえで、作業環境測定の結果と突き合わせます。換気、保護具、作業の方法。

改善した後、次の健診で結果が変わるかを見ます。

製造業の健康診断個人票にかかわる最近の動き(2026年10月時点)

製造業の健康診断個人票の様式(様式第5号)と5年間の保存は、近年も変わっていません。そのうえで、化学物質の健診、報告の出し方、問診の中身が、ここ数年で動いています。

時期動き根拠
2024年4月1日リスクアセスメント対象物を扱う人に、必要と認めるときに行う健康診断が始まった。個人票(様式第24号の2)は5年間、がん原性物質は30年間の保存とされている労働安全衛生規則第577条の2
2025年1月1日定期健康診断結果報告などの届け出が、原則として電子申請で行う形になった。常時50人以上の事業場が対象になる労働安全衛生規則第52条・厚生労働省
2025年5月14日改正労働安全衛生法が公布された。50人未満の事業場のストレスチェックの義務化は、公布後3年以内の政令で定める日に施行とされている厚生労働省
2026年1月19日女性特有の健康課題に関する問診について、健診機関向けと事業者向けのマニュアルが公表された厚生労働省
2026年4月28日一般健康診断の問診票に、女性特有の健康課題に関する質問が加えられた(通達の改正)厚生労働省・都道府県労働局

健康診断個人票の様式は変わっていなくても、健診機関の問診票と報告の出し方は変わっています。委託先の健診機関と、問診の項目と結果の受け取り方を年度の初めに確かめておくと、個人票への転記で迷いません。

出典:e-Gov法令検索:労働安全衛生規則、厚生労働省:帳票作成支援(電子申請の原則義務化)、厚生労働省:改正労働安全衛生法の概要(PDF)、厚生労働省:女性特有の健康課題に関する問診のマニュアル、鹿児島労働局:一般健康診断問診票の改正

確認日は2026年10月3日です。保存や報告の扱いは、所轄の労働基準監督署で確かめられます。

製造業の健康診断個人票に出てくる用語

製造業の健康診断個人票に出てくる用語は、ほとんどが労働安全衛生法と、その規則の語です。「特殊健康診断」のように、法令の呼び名ではないのに広く使われている語もあります。

用語意味出典
健康診断個人票一般の健康診断の結果をもとに事業者が作り、5年間保存する記録(様式第5号)労働安全衛生規則第51条
特殊健康診断有害な業務に従事する人に行う、特別の項目の健康診断の通称労働安全衛生法第66条第2項(法令上の呼び名ではない)
特定業務従事者の健康診断深夜業などの業務に常時従事する人に、配置替えの際と6か月以内ごとに1回行う健康診断労働安全衛生規則第45条
医師の意見異常の所見があった人について、必要な措置を事業者が医師から聴くもの労働安全衛生法第66条の4
就業上の措置医師の意見を受けて行う、作業の転換や労働時間の短縮などの措置労働安全衛生法第66条の5
有所見検査の項目に異常の所見があると診断されたこと法令上の定義はない
健康診断結果報告常時50人以上の事業場が、定期健康診断の結果を所轄の労働基準監督署長に出す報告労働安全衛生規則第52条

ポイントはここです。医師の意見は個人票に書く欄が様式の中にあり、聴いたことと中身が同じ紙に残る形になっています。

製造業の健康診断個人票と一緒に押さえておきたいこと

製造業の健康診断個人票について調べると、様式第5号のダウンロード先はよく見つかります。そのうえで、実務で聞かれやすいのは、誰が作るのか、退職した人の分の扱い、定期健診で省ける項目の3つです。

健康診断個人票は誰が作るか

健康診断個人票を作って保存するのは、事業者とされています(労働安全衛生規則第51条)。健診機関が出すのは結果の報告書で、それ自体が個人票というわけではありません。

一方で、健診機関の結果の用紙に様式第5号の項目がそろっていれば、それを綴じて個人票として扱う運用も広く見られます。医師の意見と就業上の措置の欄は健診機関の用紙に無いことが多いため、別紙を添えて足りない欄を埋めておきます。

退職した人の個人票の保存

退職した人の健康診断個人票も、保存の年数は在籍している人と変わりません。一般の健診は作ってから5年間で、退職した日から数え直すわけではありません。

一方で、石綿の健康診断個人票は、業務に従事しなくなった日から40年間とされています(石綿障害予防規則第41条)。退職者の分を別の箱に移すときも、種類ごとの年数が分かる形で移しておくと、早く捨ててしまうことがありません。

定期健康診断で省ける項目

定期健康診断の項目のうち、身長・腹囲・胸部エックス線検査・喀痰検査・貧血検査・肝機能検査・血中脂質検査・血糖検査・心電図検査は、厚生労働大臣が定める基準に沿って医師が必要でないと認めるときは省けるとされています(労働安全衛生規則第44条第2項)。一方で、体重・視力・血圧・尿の検査は省けません。

省くかどうかを決めるのは医師で、会社の判断で一律に外すことはできません。省いた項目は、個人票に「省略」と分かる形で残しておくと、受け忘れと区別がつきます。

様式は健康診断個人票テンプレートからダウンロードできます。会議は安全衛生委員会 議事録、労務の帳簿は労働者名簿にまとめています。

商い屋 製造 編集部がまとめました製造業の様式を無料で配り、使い方と法令の決まりを記事にまとめています。法令の数字は e-Gov の原文で確かめてから載せています。

よくある質問

健康診断個人票は何年保存するのですか。

一般の健康診断の個人票は5年間の保存が労働安全衛生規則で定められています。特殊健康診断は扱う物質によって年数が変わり、じん肺健康診断の記録は7年間、特定化学物質のうち特別管理物質は30年間、石綿は業務に従事しなくなった日から40年間とされています(じん肺法第17条、特定化学物質障害予防規則第40条、石綿障害予防規則第41条)。対象ごとに条文で確かめる形になります。

定期の健康診断はどのくらいの頻度ですか。

1年に1回が原則になります。深夜業などの特定業務に従事する人は、6か月に1回という扱いが定められています。交代勤務のある工場では対象になる人が多いため、対象を一覧で持っておくと抜けません。

健康診断の結果は誰が見てよいのですか。

本人の個人情報になるため、見る人を限る形が求められます。就業上の措置を判断するために必要な範囲に絞り、保管も鍵のかかる場所にします。委員会などで扱うときは、個人が分からない形にして傾向を見ます。

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